動画制作初心者の陥りやすい悩みの1つが、「コンテンツの完成まで物凄く時間がかかる」ではないでしょうか。
動画の趣旨は途中でブレるし、撮影データは膨大、編集がいつまでたっても終わらない。そんな状況に陥らないためにも、ぜひ映像制作の工程を学んでおきましょう。ここで紹介する流れに沿って効率良く映像制作を行えば、作業時間は確実に短縮化します。
ということで今日は「動画制作の4つの工程と、絶対知っておくべき1つのルール」を紹介します!
1. 構成
「構成」は最も重要でありながら、初心者に最も軽視されやすい工程です。このステップは、家の建築でいえば基礎工事に当たります。基礎無しにはどんな家も不安定なのと同じく、しっかりとした構成なしに良い動画はできません。
具体的には下記の項目を決めていきます。
Who: 誰に向けた動画なのか(ターゲットオーディエンス)
Why: なぜ視聴者はその動画をみるのか(どんな視聴価値を提供するのか )
What to communicate: 一番伝えたいコアメッセージは何なのか
How to present: どんな動画にするのか(撮影シーンやカット割の詳細など、具体的な動画の流れ)
Where: 撮影のロケーション
When: 撮影の日取り
How Long: 何分程度の動画なのか
Call to Action: 動画を見た後、視聴者にどんな行動をとって欲しいのか
2. 撮影
「構成」で決めた内容を元に、実際に撮影していきます。
具体的な流れは下記のとおりです。
セッティング:必要な機材やモデルなどを配置する。またカメラのホワイトバランス、シャッタースピード、アパーチャ(絞り)を設定する(詳しいカメラ設定については別記事を書く予定)。
テスト撮影:一度撮ってみて、映像・音声・構図などが思い通りになっているか確認する。
本番撮影:実際に使う映像を撮影する。
(参考:朗報!3つのルールを知るだけであなたの写真は3倍うまくなる!)
3. 編集
撮影した映像・音声を編集するステップです。
具体的には――
・映像・音声素材をパソコンに取り込む
・編集ソフトで切り取り、並べ替え、レイヤー処理をする
・必要なエフェクトをかける
などを行います。このステップはさらに細かいフローチャートに分けられるので、別記事で紹介するつもりです。
4. 公開
動画を一般公開します。
ネット公開であれば、YoutubeやVemioなどアップロードします。ネットではなく会場などで流す場合は、本番前に実際の機材でテスト再生をしておくと良いでしょう。
また、必要に応じてSNS上で告知やシェアをします。
大事なルール
以上の4ステップを踏まえた上で、動画制作において絶対知っておくべき重要なルールがあります。それは――
工程は後戻りしない。
理由は単純で、後戻りするとめちゃくちゃ大変だからです。
例えば撮影をしてからターゲットオーディエンスやコアメッセージを変えてしまったら、それに応じたモデルやロケーションでの撮り直しに必要になるでしょう。また編集を終えてから別のショットを入れたいと撮影をしたら、編集したカットの並びや全体の長さはいちから組み直しになります。
家の建設で例えれば、工程を後戻りするのは、2階を建ててから1階を作り直すようなものです。可能な限り避けましょう。
もちろん映像制作にガイドラインはあれど原則はないので、絶対に守る必要はありません。例えばアメリカの映像クリエイターCaseyNeistatはメルセデス・ベンツのコマーシャル制作のとき、撮影途中でロケーションをニューヨークからウユニ塩湖に変えるという大規模な変更を行っています。(そして素晴らしい結果になっています)
とはいえその分だけ時間と労力とコストが加わった様子。少なくとも最初の間は、「工程は後戻りしない」ようこ心がけるべきでしょう。
まとめると――
動画制作の流れは構成、撮影、企画、公開の4ステップ。制作はこの流れに沿って行い、ステップの後戻りはしない。
この4つのステップと1つのルールを念頭に置くだけで、あなたの動画制作は格段に効率化・短縮化するはずです!